県スポーツ協会副会長 片平 俊夫(78) 17
三つのFが欠かせない
スポーツには重要な三つの「F」がある。
ファイティングスプリット、フェアプレー、フレンドシップの頭文字だ。
勝負の世界は最後まで何が起こるか分からない。でも、組み合わせで強豪との対戦が決まり、勝つ気を失う選手や指導者を目にすることがある。それでは試合前から結果は決まったようなものだ。フェアプレイーは言うまでもなく守らなければならないし、激闘の後に敵味方関係なく友情が生まれるのも醍醐味だ。
陸上の十種競技は三つの「F」の象徴的な光景がよく見られる。選手が闘志を胸に生々堂々と戦い、最終種目の1500メートルで死力を尽くした後はみんなで抱き合って健闘をたたえる。
これがスポーツのあるべき姿なのだ。
今年4月から、本県の各競技団体をまとめる県体育協会が県スポーツ協会に改称した。
従来の「体育」は教育の一環という意味合いが強く、「スポーツ」の原点に改めて立ち返った。私は引き続き副会長を務めている。今後も一層の競技力向上を図るとともに、生涯スポーツの普及にも力を入れたい。
県スポ協や福島陸連の役員は報酬を受け取っていると誤解されることもあるが、あくまで無償だ。私が活動を続けてきたのは、明るい夢や希望に満ちあふれた若者を後押しするのが好きだからだ。スポーツを通じて県民の方々を元気にしたいという願いもある。
同じような志を持つ人が県内にたくさんいることも心強い。例えば、身近な地域でスポーツに親しむことができる「総合型地域スポーツクラブ」を運営するNPO法人はらまちクラブ(南相馬市)の江本節子理事長や、スポーツボランティア団体として大会などの運営を支えるNPO法人うつくしまスポーツルーターズ(福島市)の斎藤道子事務局長だ。2人とも熱意と行動力が素晴らしい。それぞれの立場で先駆的な取り組みをしている。
スポーツは競技が全てではない。健康づくりを含め、多くの人がスポーツの魅力に触れられるようにしたい。
(聞き手 鈴木健人)

かたひら・としお
伊達郡保原町出身。保原高、順天堂大学体育学部卒。1967(昭和42)年教員採用。長年にわたり陸上界の発展に尽力。95年の「ふくしま国体」では本県の天皇杯獲得(男女総合優勝)に裏方として貢献した。2015年みんゆう県民大賞受賞。
(福島民友2022年9月2日付)

